お念珠は「煩悩に縛られている」ことを思い出させる道具だと思っています。真宗高田派では、念珠の輪に両手を中に入れて合掌します。念珠に煩悩を連想すれば確かに縛られた姿となります。その姿で念仏をお称えしながら頭を下げると、仏さまの「そのままでも尊い」の呼び声が聞こえてくるかも。聞こえなくても煩悩の自覚は心を少し変化させると思います。
真宗高田派の念仏作法
・房のある玉を上に、両手を輪に入れる
・二房ある場合は、左右に分ける
一房の場合は左手側に流す
・姿勢を正して、お念仏を3回 称える
・礼拝してお念仏2回 (小さな声で)
・正面向き直ってお念仏(心で称える)
*お念珠は大切なお道具です
・常には左手で持ち、歩行時は左胸の下
・床などに直置きしない
お焼香は、お浄土(仏の世界) を想うことで、私の煩悩を顧みる仕掛けだと思っています。清浄な香りに包まれて心を落ち着ける。安心の中で誤魔化しなく自分の姿を見つめ直す。決して自らの願いを仏様に伝えて叶える行為ではありません。
真宗高田派の焼香作法
・線香は右手方向に火が進むように寝かす
本数/長さは問わない、墓などは立てるも可
・抹香の場合は火種が消えない配慮が必要
火種に均等に3回 適量を直に薫じる
額にいただいて念じない
仏様への感性を育てる習慣に理屈は要りません。逆に、理屈がないからこそ理不尽に耐える力が養われます。沢山の先輩方が毎日のお勤めを重んじて、支え合ういのちを生き抜かれました。その足跡が太い道となっています。それは平坦ではないからこそ確かな道だといえます。その道を共に歩み始めませんか。
忙しい時にはお念仏だけとなるかも知れません。お仏壇の前に座れない場合もあるでしょう。それぞれに在り方を決めて、毎日続けることが大切です。
真宗高田派の勤行作法
・朝の勤行はお仏飯を供える(蓮の蕾形)
お仏飯は勤行後、下げていただく
・花瓶の花を整え直す
・朝は正信偈を中心に勤める
・夕は文類偈を中心に勤める